クルマ: 2005年4月アーカイブ

 やっとピニンファリーナ。もはやフェラーリ御用達のデザイナーとして、ベルトーネ系の角張ったデザインに対し流れるようで優雅なデザインが特徴である。だが私にとって、ピニンファリーナはこの「モデューロ」のことだ。1970年という何故か私のトラウマになっている年に発表された。PF 512Sというナンバーから、このモデルはフェラーリ5ℓV12気筒エンジンを搭載したレーシングカー521 Sをベースにしている。今見るとちょっと昔風のSFチックさで、ふと笑いがこぼれる。

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 1960年代後半から1970年代前半のフェラーリは、V8ミッドシップのDinoやV12ながらフロントエンジンのDaytonaから前々回に紹介したほとんど唯一かも知れないベルトーネデザインの308GT/4 2+2を経て、エンジンを座席の後ろに積むミッドシップレイアウトをとる有名なBB(ベルリネッタ・ボクサー)のスーパーカー群への移行してい行く時代なのだ。
 「もぐらのつぶやき」4/3で登場した画像のあのクルマは、「バードケージ75」と呼ばれ、実は「モデューロ」の復刻版としてデザインされた。なるほど何となく感じが似ているし、私がモデューロを思い出すのも当然なのかも知れない。

 最近のフェラーリはF1をイメージしてデザインされているらしく、残念ながら個人的には首をかしげるしかないが、さすがに後ろ側面からの造形は相変わらず見事である。まあ、どうあがいても買えないし、F40が投機の対象になったのを機会にフェラーリへの興味が失せたのも、もしかしたら今に至るデザインが好みでないのかも知れない。ちなみに白状すると、個人的に一番気に入っているモデルは288GTOなのだが。

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 ピニンファリーナに行きたいのだが、ベルトーネでまだ忘れてはならない人物が二人いる。ジウジアーロとガンディーニだ。ジョルジュエット・ジウジアーロは日本でも大変有名なデザイナーである。ベルトーネを退きギアを経てイタルデザインを設立するが、その間傑作が数多く生まれ出る。フィアット・パンダ、VWゴルフ&シロッコ、ランチア・デルタ、ロータス・エスプリ等々、日本車でもいすず・117クーペ&ピアッツア、スバル・アルシオーネSVX、トヨタ・アリストなど。カメラでもニコンF3以降のフラッグシップ一眼レフを手がける。デザインのポイントが赤いラインや赤いポイントなのも(模倣もあるだろうが)判りやすい点であろう。個人的には1992年にBMW12気筒エンジンを乗せたColumbus=コロンブス=Colum-BUSが印象的であった。

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一方、マルチェロ・ガンディーニと言えば、何が無くともランボルギーニ・カウンタック(クーンタシュ)だろう。そして前回私の憧れで紹介したランチア・ストラトス! 多くのランボルギーニのスーパーカーたちをデザインしたことで知られるガンディーニだが、他にもシトロエンBXやをデザインしたがたった一台異彩を放つフェラーリDINO308gt4をデザインしたことでも知られる。

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 少し寄り道をするが、ベルトーネで忘れられないのがフィアットX1/9とランチア・ストラトスいうクルマだ。

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どちらもよく似ていて、小粋で洒落た低くちょと長めのノーズとやや高めのハイデッキ(ミッドシップなんだから当たり前か?)のプロポーションが美しかった。特にプロトタイプはまさに未来的というか、X1/9の方のそれは水陸両用のようなスタイリングだったし、ストラトスのそれはもはや実用性などみじんも見せない究極の直線美だった。

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似たようなコンセプトの初代トヨタMR-2のスーパーチャージャー仕様は妹が所有していたため、散々乗り回させてもらい堪能したので、非力なX1/9は今更欲しいとも思わないが(爆)、是非生きている内にレプリカ(しか望めないだろうから)のストラトスに乗りたいと密かに思い続けている。

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スーパーカー。
決してゲイリー・アンダーソンのスーパーマリオネットSFTV作品でも(古すぎ)、先日解散したポップグループでもない。「サーキットの狼」でブレイクした、イタリアン・エキゾティックを筆頭とする高価なスポーツカーのことだ。だが、私のとってのスーパーカーはF40でもなければ、カウンタック(クーンタッシュ)でもない。だが、当たらずとも、遠からずで・・・ 

ピニンファリーナにベルトーネ。
 1970年代に私が知ったcarrozzeriaだ。「カロッツェリア」と言っても、Pionnerのカーナビのことではない(欲しいぞ)。プロトタイプの自動車を作り上げるイタリアのデザイン工房のことだ。未来を予感させるその夢あふれるデザインは、少年だった私を夢中にさせるにはそれだけで十分だった。そして・・・
 
 物心ついて最初に私が文字通り心奪われたクルマは、Chevrolet Corvette Stingrayなのだが、またその話は別の機会に(またかよ>苦笑)。

 話がそれてしまったが、私が最初に知ったのはBERTONEの方。Lamborghini・Malzal・・・実車は見たことがない、見たのはプラモデル<汗。だが、それまでに見て心奪われた数少ないクルマの中でもピカ一だった。
 ガルウィングをもつフル4座のスポーツカー。しかもそのガルウィングは、今日の衝突安全性など全く考慮していないほどプライバシーなどそっちのけの開放的だ。低く長く延びたフロントには、3連の角形ヘッドライト(恐らくその1対はフォグかもしれない)。どれも今までの日本車のイメージをはるかに飛び越えた、マンガやイラストでしか見たことのない造形だった。しかも、「ランボルギーニ」!に、「マルッツアル」?一度では憶えられそうもないその名前も印象的だった。
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