歯科・医療: 2007年4月アーカイブ

 昨日、興味深い体験をしました。

 とある(ばればれかも)場所で、若い先生がお持ちになったカメラ。主訴(?)は、正面観は良いのだが、側面などのミラー撮影で暗くなってしまう、とのこと。既にこちらで解決済みの事項とすっかり思いこんでいたのですが、事実はそうではありませんでした。「どこのミラーなの?」と尋ねても、何を使っているのかさえ把握されていないようです。かろうじて通販のガラスミラーという情報が得られ、どうにかこうにか対応が出来ましたが、やはり正しい情報が伝わっていないようです。

 さらに面白かったのは、彼が持参したカメラ一式で、Nikon D50にSIGMA 50mm MacroとSIGMAの(Nikon用)リングライトを組み合わせ。その場で試写させて頂いたのですがどうも何か怪しそうで、偶然「なんちゃってオート」で正面観だけ露出が合ったのは良いが、ミラー撮影時の露出補正理由・方法など知るはずもなかったのです。さらに参ったのは、D50のMENUをどんなに調べても設定が制限され、この組み合わせでは露出補を簡単に受け付けてくれなさそうです。つまりリングライトがカメラ側の露出設定に対し、常に「なんちゃってオート」補正してしまい、それをこちらの都合の良いよいな設定が不可能らしいのです。  
 更にもう一つ問題が浮上し、被写界深度を改善するためなんとISOを1600に設定していたことで、これにはさすがに驚きその場で服部先生がアドバイスされていましたが、知らない思いこみがどんなに怖いことか思い知ったと言う次第です。


em140dg2.jpg


 さて改めて一昨年暮れに購入しようとしたD50のマニュアルをNikonのサイトからDLして読みましたが、どこにもフラッシュ撮影時のカスタム設定については記載がありません。もちろんそれは最新のD40(x)もそうで、D80に関してもあいまいでD200やKiss以外のCanon製カメラのようにシンクロ・シャッタースピード固定というモードがないため、「なんちゃってオート」撮影は諦め、マニュアルで撮影すべきと言う結論です。


em140dg.jpg


 仕事で使うカメラは、値段か手間、少なくともどちらかはケチってはいけません<冷汗。

(追記)
 画像を追加したのと、誤解があるとヤバイのでタイトルをより具体的なものに訂正しました。残念ながら時間的な余裕がなかったため、彼のDr.のカメラ画像を撮りのがしてしまいました。

 もはや「功罪」といった事ではなく、「罪」しかありません。ある意味、ネガティブキャンペーンです(破れかぶれモード)。

 さて、最近気になっていることをご紹介します。

promax_3d.png


 例えばPlanmecha、このメーカーの売り文句は、新しい技術が導入された場合アップグレードが出来る、と言うものです。確かに現在最新機種のProMaxは、そのものズバリの名前でかのHPで公表されております。この、ProMac 3Dはそのままカセッテ部分をフラットパネルセンサーへ交換し(恐らく)プログラムを入れ替えることで3Dに対処できるようになるようです。これは凄いことですが、それ以外の機器では不可能と言うことみたいですから、あまり褒められたものではないでしょう。まあProMax自体、登場した当初から3Dを前提に設計されたと説明を受けましたが・・・。


galileos.jpg


 次はSIRONAですが、GALILEOS(ガリレオ)とちょっと格好良い名前ですが、こちらはコーンビーム方式でセンサーがかなり大きいのが特徴で、最近登場している歯科用CTの多くがコーンビーム方式を採用しているのも若干気になります。こちらも後付が出来るらしいですが、かなり高価。

 気づくと、国内企業でもモリタの3DXをはじめ日立のCBマーキュレイが有名処ですが、ちょっとマニアックなメーカー(決して悪い意味ではなく)の朝日レントゲンからは、これまた興味深い機種が登場しております。

psr9000n.jpg


 こちらは以前当院で検討したことのある機種で、コーンビーム方式を採用しております。
 
alphard.jpg


 ところが今日確認したら、似たような別機種が!なんとこちらはTOYOTA車の様な名前ですが、Planmecha同様FPDフラットパネルディテクタを搭載したモデルで、このタイプの優れているところは、従来のパントモやセファロの画像が得られるという点と思われます。そう言う意味では3Dを重視してコーンビーム搭載機種を選択するか、多少の欠点を受け入れながら従来の画像も得られることを重視しフラットパネル搭載型を選択するかという時代が訪れつつあります。

 恐るべき朝日レントゲン!


 しかし、そんなスペース、それに調達資金どこにあるんだろーね?????

20070330.jpg


 昨年導入したSIRONA ORTHOPHOS XG plusですが、個人的に薦めません<号泣。デジタル特有の症状なのか、パノラマで二次カリエスの診断が出来なくなりました。歯科医師会のパノラマは、GCが販売しているものでIPですが、取り込みに自現機と同様な手間と時間が少々かかりますが、画像自体はそちらの方が数倍鮮明できれいです。

 金属の周囲には意味不明の陰影が生じ、さらにフィルムでは暈(ぼ)けるはずの反対側の顎骨などが鮮明に画像に現れます。本来トラックバックすべきでしょうが、現在使用中のソフトにないのでリンクを張りますが、「土竜のトンネル 4/3」でのポスト周囲は、恐らく金属の障害陰影、下顎骨下部の黒い輪郭は断層域と軌道の結果生じた障害陰影だと個人的に勝手に推測しております<あわわ。

 こちらも小さい画像ながら、盛大な黒い輪郭が認められます。こちらはそれなりに対策を立てているつもりなのでしょうが、大局に変化はないようです。

 改めて思い知ったのは、「デジタルはこれだけ凄い(きれいだ)よ!」という(大きな)画像をきちんと提示しているメーカーが皆無であると言うことです!!!!!。

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