Microsoftは12日、新型ゲーム機Xbox360を公開した。
私はドラクエは好きだし、GTシリーズも持っているが、特別ゲームオタクでもないし、だいたいMicrosoftって個人的にあんまり好きな企業でもない。だって、Word一つ取っても、ワープロだって言うのにレイアウトソフト等の機能も持ち合わせているため重いし、大体インターフェイスが判りづらい。それなら統合ソフトのワープロを使う方が、機能的に劣っていても、身軽で文章作成に集中できて良いと思っている。
さて、このゲーム機の公開で妙な業界の勢力図の変化が起きる可能性が出てきた。
と言うのは、このゲーム機の心臓部というか頭脳であるCPUはXenonと呼ばれ、IntelではなくIBMのPowerPCベースで、しかも3個のCPUコア内蔵で動作周波数3.2GHzだと言う。PowerPCと言うのは、現在Macが使用しているCPUであり、その現時点での動作周波数でも最高2.7GHzだと言えば、どのくらい高性能かご理解頂けるであろう。しかもMSの盟友であるIntelのPetium4の現在の最高周波数は3.4GHzであり、現在この周波数を超えられずに停滞状態にある。更に言えば、パソコンのそれよりもはるかに歩留まりが低く更に安く早く大量に提供できる必要があるのだ。
一方、現在のXboxをぼろぼろ?にまでたたきのめしているその最大のライバルがSONYのPlayStaion2。実はその次世代機であるPlayStaion(3?)のCPUはCellプロセッサと呼ばれ、奇しくもIBMのPowerPCベースと聞く。Xenonとの単純な違いは、Cellが9個ものCPUコアを内蔵ししかもそれが異なるアーキテクチャーだという凝った設計なのだ。評判では開発は当然として製造コストがかかる上ソフトの製作がさらに難しくなることを心配されている。更にシェアを回復したい任天堂もなんとPowerPCベースのCPU搭載予定だという。どうもPowerPCは、現在ゲーム機のCPUとして最適なものとして収束しつつあると考えられる。
ここで思うのが、何故IBM PowerPCベースでIntel製では無いのかという疑問だ。Intelのつい最近までのCPU製造ロードマップは、デュアルコアだった。つまり個別の性能を今までのように上げることが困難になったため、CPUの個数を増やして性能を上げようと方針を転換したのだ。だが更に最近になって複数存在するCUPのシリーズをPentium M系へ統合させる方針になったようだ。だが、その一方で家庭用のマルチメディア系のOSとしてWindows系が採用されつつある。
結論はない。
だが、ゲーム機のCPUがPowerPCへ収束する一方で、あり得そうもない話だがAppleがMacのCPUにIntel製を選択するとか言う噂も絶えない。PCの世界ではIntel一人勝ちと思われたのが、デュアルコアで先手を取ったAMDの盛り返しで勢力分布が変わると言われているが、いまだ主要PCのCPUはIntel製。もしかすると、「三すくみ」とは行かないまでも、だれかの一人勝ちではなく、得意分野での棲み分けになるのかもしれない。