High Definition、つまり高解像度(高精細度)映像対応の光学ディスクが、ほぼBlu-rayで市場が統一しつつある。本日2/18の時点では、まだHD DVDの本丸である東芝からの発表はない。
だが、本当にBlu-rayが勝者なのだろうか?
確かにHD対応光学ディスクの主流争いではBlu-rayに流れが一気に来たが、私にはそれで終わったとは思えないのです。
ベータが敗北したとき、市場はVHSの全盛だったが、それでもVHSは(多少は、だが・・・)進化した。ベータとVHSそれまで猛烈な開発競争を繰り広げていて、ベータは敗北した時にでさえ技術的には優位な立場だった(少なくとも、私の目にはそう思えた)。だからVHSは自分の不足している部分を補う開発を行えば良かったのだ。だがBlu-rayはどうだろう??
Blu-rayの意味は、いったい何だろう?映画などの映像ソフトなのか?それとも家庭で使われるレコーダーとしてだろうか?現実に、映像ソフト市場においてBlu-rayとHD DVDは明らかに少数派と思える。現状で、まだまだDVDが全盛なのだ。
地上波デジタル放送への完全移行を目の前に控え、果たしてHD記録が必要なのかと言う疑問もわいてくる。確かに断末魔のようなDVDへのHD記録技術もあるだろうが、だからと言ってBlu-rayが必要だと言うニーズがどの位あるのだろう?。地上波デジタル放送への移行も、全国的に見てまだまだだし、デジタルだと言って全てがHDでもない。さらに記録メディアはHDDもあるし、光ファイバーという飛び道具もある。
おそらく現状の音楽メディアのCDと似ていて、高解像度映像(音質)は主流にはなれないのかもしれない。もちろん視(聴き)較べれば圧倒的な差があるだろうし、一旦その魅力にとりつかれればそれも十分納得なはずだ。けれども一部のマニアだけ向けのフォーマットは、その意味があるにせよやはり成功はしないだろう。それはSACDがいまだにごく一部の分野のソフトしか無いのと同義で、この数年ようやくLPのCDへの復刻がなされてきている現状を見れば、CDさえLPを越えていない「まだまだ」の状態なのだ。それにいまだにLPの魅力を語っているマニアも多い。まあだからと言ってLDを引きずっているマニアは少ないだろうが・・・。それにSACDやDVD Audio ではなしに、CDの規格(現状のプレーヤーで再生できる、ハイブリッドではない)で高音質な技術も登場してきているのだ。
単に目先をあれこれ変えて、ハードを売るだけの意味しかない、そういう話なのだろう。